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放課後。安達さんと谷崎くんが、あの教室にやってきた。
谷崎くんは今日も相変わらずデレデレ顔。対して安達さんは、男を手のひらで転がすのを楽しんでる感じ。
あれは相当遊んでるな……。
安達さんが、谷崎くんの首に手を回したときだった。
えっ……?!
私は驚いて、思わず双眼鏡を落としてしまった。
目が、合った。レンズ越しに。
う、嘘だ。そんなはずない。どれだけ視力がよくても、あそこから私が見えるはずない。
なのに……
彼女は、笑っていたのだ。まっすぐに、私を見て。
それは、今までに見た彼女のどんな表情とも、違うものだった。
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