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「此処が会場でーす♪」
ゲルプが明るく言い放つ。
「随分遅かったですね」
先に居たクヴェレが苦笑交じりに言う。
「あぁ、ブラウの奴が駄々こねやがって……あ、いや、捏ねてまして…」
「良いですよ、ヴィオレット。何時も通りで。…そっちの方が、貴方らしいから」
「…そ、そうか?なら、いーんだけどよ…」
クヴェレは柔らかい感じでヴィオレットに言う。
クヴェレとヴィオレットはあれ以来普通の恋人になっていた。
上官と部下、という関係もそのままだが、それ以上の関係なのだ。
更にクヴェレはあの戦いで足を悪くし、車いすの生活を余儀なくされ、ヴィオレットが面倒を見ていた。
「…ところで、パーティーって云う割には、何だか人が少ないな」
ブラウが辺りを見渡して言う。
「良いところに目をつけたね、ブラウ!では、此処でスペシャルゲストの登場でーす☆」
そんなブラウをゲルプは見逃さなかった。
張り切って元気よく声を上げた。
「スペシャルゲスト?」
きょとん、とした声をあげるブラウ。
すると奥にあったカーテンが開く。
「…ブラウ、久し振り。元気だった?」
「え…?つ、椿ちゃん!!?」
ブラウがカーテンへ目を向けると、椿を含む救世主達五人が立っており。
「実は私達、元の世界へ帰る前に、ある薬を飲んだんです。ロートさんが調合してくれた薬を。効果は、時空転移です。ただ、時空転移が出来る様になるまで、一ヶ月かかっちゃって…。でも、是からは、何時でも私達は此処へ来る事が出来るんです」
由佳里が説明をする。
「ブラウと最後に話した時には、もう薬を飲んだ後で…効果も知ってたんだけど、ロートさんが、折角だから驚かせた方がいい、って云ってたから、ブラウには云わなかったんだ」
椿が苦笑交じりに言った。
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