第1章

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「…ロートさん…それって云っちゃっていいんですか?」 嫌味っぽく口を挟んだのはロートだ。 桜が苦笑する。 「ロ、ロートの莫迦!云わなくてもいいじゃんかー!!」 そしてゲルプが慌ててロートの口をふさごうとするがロートは逃げてしまった。 「…変わらないわね、ゲルプ」 「ロートさんも、変わってないです…皆さん、元気そうで何よりですね」 「本当…皆、変わらないわ。それに…凄く平和そう…良かった」 由佳里と桜が微笑んだ感じで会話をする。 何も変わっていない。 だが平穏になった。 そんな感じのするのが、今の十三の支配する世界だった。 「あ、そーだ!皆、折角だから乾杯しよっ!」 「そうですね…再会を祝して…」 ゲルプの提案にクヴェレが賛成をする。 「それじゃぁ…」 「乾杯!」 そしてゲルプの掛け声に合わせて全員で乾杯をした。 ・・・・・ 「…彼女達には、この先どんな未来が待っているかは判らない。きっと、苦難もあると思う。けれど、彼女達は独りではない…だから、きっと平気。…どうか、この世界の人達に……彼女達に幸福を。全ての世界の平穏が…永遠に続く様に。……彼女達に、サヨナラは要らない筈だから」 最終話、終了。
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