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追っ手がカネ目当てでないのは間違いない。鋭馬をどう誤解しても、金持ちには見えないから。
とはいえ、ほかに狙われる理由に見当がつかない。なにか重要な情報をもっているわけでもない、ただの貧乏な小市民にすぎない。となると、誰かと間違えられている――。
ハンドルを右に左に操作しつつ、鋭馬は考えた。追っ手の心理を想像し、なんとか誤解を解かないことには……と必死だった。いつまでも逃げ回ってはいられないだろうから、捕まったときのことをあらかじめ考えておくべきだと思う鋭馬だった。
――しかし、誰かと間違えられているとなると……。
そうなると厄介だった。異議申し立てをしても通じないだろう。
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