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そしてそのまま回れ右すると、アパートの廊下から階段を下りていった。
錆びて変色した金属製の階段をリズミカルな靴音を響かせて四階から一階まで一気に駆け下りたとき、鋭馬の部屋のドアが爆発するかのように勢いよく開き、数人の人影が廊下に躍り出てきた。
かれらは通りを走り去る鋭馬を認め、追いかけだした。種族も服装も違っており、一見なんの共通点もない集団である。
鋭馬が後ろを振り返ると、階段を下りる追っ手の姿があった。
鋭馬はあわてて駐車場に入り、駐車(とめ)てある自分のクルマに乗り込んだ。
スズキの一人乗りマイクロカーである。
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