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追っ手はアパートのすぐ側に停めてあったGMの大型車にどやどやと全員が乗り込み、ドアが閉じるのももどかしく走り出した。
鋭馬のマイクロカーを追跡する。黒塗りの大型車は窓にシールドが施してあり、どんな人間が運転しているのかもわからない。甚だしく怪しい連中だ。
鋭馬は広い通りへ出る。早朝で、まだ交通量も激しくない幹線道路を疾走する。バックミラーを何度も確かめる。
追っ手はあきらめなかった。スピードでは大型車のほうが分があった。鋭馬のスズキは小型ゆえ馬力がなく、法定速度を超えるスピードさえでない。
次第に追いついてきた。GMのゴツイ車体が接近してくる。
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