94人が本棚に入れています
本棚に追加
……まぁ、一回で済まないのが俺らな訳で。
「一志、大丈夫か?」
今日は俺ばっかりが下になった為に、力尽きた俺はベッドにグッタリと横たわっていた。
クソッ、次は絶対香月さんを抱きまくって腰たたなくしてやるからな!
「冷蔵庫から勝手に飲み物持ってきたけど」
「あー、ありがと」
買い置きしてあったペットボトルのお茶を受け取ろうとするが、手を上げるのすら怠い。
「飲ませてやろうか?」
「要らない。起こすの手伝ってもらえれば……」
「まぁまぁ」
ペットボトルの蓋を開けてお茶を一口含んだ香月さんが、寝転がったままの俺に口付けてくる。
そのまま口の中に流れ込んできたお茶をゴクリと飲み込んだ。
「何してんの」
「一志が動けなさそうだから、看病してやろうかと」
「誰の所為だよ!」
香月さんが悪い、そう言うつもりで睨み付けたのに。
「一志が可愛いのが悪い」
あっさり責任転嫁されてしまった。
いや、俺は別に可愛くなんか……って、勉強忘れてた!
結局ロクに勉強出来ずに試験の結果が散々だったのは……香月さんが悪いよな?
【終】
最初のコメントを投稿しよう!