2人が本棚に入れています
本棚に追加
哲平の作戦は成功した。
桜の居場所の見当がついていたので、まっすぐその場所に向かい、びっくりさせて桜の緊張を忘れさせる作戦を取ったのだ。
予想が外れていたら失敗に終わった作戦も無事成功し、桜の笑顔が輝いていた。
繋がったままの電話を切り、桜は哲平に駆け寄る。
「びっくりしたよー!
なんですぐわかったの!?」
「この辺にいそうだなーって予感がしたから」
ニコニコしながら哲平は話す。
「ホント渡辺って謎なとこあるよね。
あたしのいる場所もお見通しなんて、だてにマイナスイオン持ってないね!」
さっきまでの緊張が嘘だったかのように、桜の心は弾んでいた。
最初のコメントを投稿しよう!