第1章の前に

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高校1年の時、学園風に言えば高等部1年の時は、なんというか、生徒会連中が文句無しに王道で、会長と副会長がデキてて、遠くから眺めてるだけでも幸せになれそうな程 ヘタレ俺様攻×腹黒誘い受 を堪能できた。王道転校生は来なかったけど、それでも大満足だった。 あぁ、思い出しただけで、あれは美味しかった。ごちそうさまです。 俺自身はなんてことない平凡顏で、目立たず普通に高校生活を送った。 当然、BLは見るの専門!当事者になるとか真っ平ご免だぜ! 平凡受けとか腐男子受けとか、自分を重ねて考えたことあるけど……ナイイワー。マジで、ナイイワー。 って感じで俺の半生もとい俺が王道学園にいる理由、終わり! 桜舞うこの4月! 俺は王道学園こと『悠理学園(ゆうり がくえん)』の高等部2年生に進級した! さあ、誰でもいいからこの平穏な日々にヒビ入れることなく新しい萌えを提供してくれ!! 「なぁ、親友」 「なんだい、親友」 「俺との出会い、とやらが含まれてなかった気がするんだけど……」 「…………えっと、含んで欲しい?」 「いや別に。ただサクの半生に俺はいなかったんだなと、思うだけだ」 「っ!ごめん!ごめんて!だからそんな淡々とした『私はただ事実を述べるだけ』な口調で言わないで!」
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