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「そう言えば、いつの間に風紀委員会って復活してたんだろうな?」
「確かに。寿君は3学期から入ったって言ってたけど、去年なんの噂もなかったよな?
コー、中等部の時はどうだった?」
料理が運ばれてくるまで、適当な(この場合『適切な』って意味合いの『適当』だな)話として俺は、寿君たちが風紀委員だっての不思議だな、と言うのを選んだ。
「俺が中2の時は、人の上に立つために生まれてきたって感じの人が風紀委員長だったよ。
カリスマ性って言うのかな?人を引き付けるのが物凄くうまい人だったから、中等部の生徒まで含めて、全員知ってると思う。
俺も演技に応用できないかなって観察してたことある」
何それ、どこのボックスだよ。
サク、今さらっと凄いこと言ったな……
常識の範囲内でやってたんだよな、その観察とやらは……
「でも、今はいないんだろ?その人」
コヘは何も感じなかったのか、気にしていないのか、普通に会話を続ける。
「うん、この学園関係の大学に進学したって、聞いたかな」
「中3、高1と2年間風紀委員会のない状態でよく荒れなかったなこの学園」
俺はまだ、登場していない生徒会役員様方に、敬礼を送る。
「去年の生徒会が割と、活動的だったからね。
書類仕事より、生徒たちと触れ合おうって感じで」
そのおかげで、萌的イベントも多々あった訳だが……むふふ。
「……あたっ!っておい!無言で2方向から俺の頭に何してくれてんだ!」
「俺たちがいなかったら、サクの現実世界にいる時間がぐっと減りそうで怖いな」
「コヘ、その時は多分俺たちが当事者になってる時だよ。
……全力で回避させないと」
「っちょ!やめ、痛い!地味に痛い!
悪かった!食事中くらい妄想しねぇから、
だから、いい加減2方向からデコピンならぬ頭ピンをやめれ!」
そしてコーのジト目も割ときつい。
いや、短時間ならまだしも、重い空気醸しながら、汚いものを見るような眼で睨まれるって、空恐ろしいものがある……
多分、こいつ今『演技』してるだろ。
コーが本気で『演技』すれば、下手に感情的になるより喜怒哀楽などの感情が効果的に露わになる、気がするから、ジト目でそれをやるのはやめて欲しい……
「相変わらず君たちは仲がいいね」
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