1.青春群青色

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「…ぁにすんだよ!」 くらえ!朝倉千春のにらみつける攻撃! すると信彦はぼうぎょが一段階下がるどころか、フッと何やらイケメン風に苦笑した。 「…まあ、言いたくなったら言えよ」 わしゃわしゃと髪をかき混ぜられる。ぐわー!俺様のバッチリきまったゆるふわヘアーがー! 「ちょっやめろっての!」 やり返してやろうと手を伸ばした時、ガラリと教室のドアが開いた。ポカンとして扉の方に目を向ける信彦と俺。 立っていたのは、今一番会いたくない奴で。 あれ?これなんてデジャヴ? 「…何してんだ、下校時刻は過ぎてんぞ」 風紀委員の腕章をつけた神原は、苦虫を噛んだような顔でそう言った。 あからさまに不機嫌な態度にこちらとしても黙ってられない。 「ベンキョーしてただけですーほっとけ陰険委員長」 「勉強だぁ?お前が?アホの考える言い訳は程度が低いな」 そう言いながら神原は信彦の方を見た。 「…ああ、なるほどな」 そして意味ありげに呟く。その顔には嘲笑と呼ぶのがふさわしいような笑み。 「女がダメなら次は男か」 …は? 「下半身がゆるいと大変だな」 何、言ってんの?コイツ。 「ホント、どうしようねぇなお前」 嘲笑が歪んで、心底軽蔑したような眼差しが俺に向けられる。 何言ってんだ何言ってんだ何言ってんだ。 女がダメでだから男?下半身が何だって?なんで、 なんでそんな目で見るんだよ。
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