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「あんッのクソ野郎!!ハゲろ!毛根死滅しろ!」
「…お前の暴言はそれしかないんだな…」
あの後信彦にひっぺがされて、やむなく撤退。
ヤツは未だに睨んできたが、追いかけてはこなかった。まあ追いかけて来るはずはないな。常識的に考えて。
俺はといえば満身創痍でわめき散らし、信彦に引きづられるままに学校の外まで出た。
そして帰路についた。
殴られて腫れた頬をさらに膨らまして、不満たらたらで道を歩く。
つかマジ痛いんだけど。いつもなら30分でも見つめてられる鏡も、今は見る気も起きないわ。
何が腹立つって 、俺よりヤツの方が軽傷っぽかったことだ。
…ふん、俺は頭脳派なんだよ。
「だが、神原はあんな感じのやつだったか…?」
怪訝そうに信彦が言う。
「あんなに一方的に喧嘩売ってくるようなやつじゃないだろう」
「んだよ、俺が野郎になんかしたとでも言うわけ?」
「………」
「いや、そこで黙んのやめて」
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