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唐突だったため、驚きが顔に出た。
だがペレは静かに肯定した。
「はい。その通りです。」
「では真田英人という男を知っていますよね?ある筋からの情報ですが、お二人はとても親しかったと聞いております」
ヒデヒト?
どうしてこいつらはこんな質問をして来るんだ
ペレは背筋が凍りつくのくを感じた。
彼等は知っているのだろうか。
そんな疑念が頭の中を駆け巡った。
でも絶対に知られるわけにはいかなかった。英人を信じることに決めたのだから。
だからペレは出来るだけ自然に振る舞う事にした。
馬鹿そうに、アホそうに。
「英人!?すごい懐かしいですね~。彼は親友でしたよ、ほんと。毎日一緒に遊んでましたからねー」
「彼がどうかしたんですか?何かやらかしてたりして!」
ペレはさらに続けた。少し調子に乗りすぎたかもしれない。
「いえ、そういうわけじゃないんですけど。小学校卒業後に会ったりとか、ありましたか?」
福本はペレの予想外のリアクションに戸惑っている様だった。
ペレは一番手強そうな本山の方を一瞥した。相変わらず氷の様な目をしている。
ペレは全てを見透かされている気がした。
「ないですね。当時はまだ携帯なんて持ってなかったですし、最初の方こそ文通とかしてましたけど、それもまあ自然消滅ですよね」
「そうですか…まあそうですよね…」
福本は収穫のなさに落胆している様だった。
だが本山はまだじっとこちらを見つめている。
そしてついに口を開いて言った。
「最近は?」
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