第1章 歯車と始動

7/29
前へ
/32ページ
次へ
ーーーーーーーーーーーーー ーー二カ月前 「結美!どういうことなの!?」 あーあ、また叫んでるよ。 荒川結美子は深々と溜め息をついた。 母親にはうんざりしている。 昔っからずっとこうだ。 わけのわからないお嬢様学校に入れられ、わけのわからないドレスを着させられ、もううんざりだ。 大人になれば自由になれると思っていたのに、父親の事業がうまく転がり込んでしまったため、母親の権限も増すばかり。 「結美!聞いてるの!?」 聞いてないよ、まったくもう。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加