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「それに、もう一つ言いたいことあるの。」
誰か俺に耳栓を恵んでくれ。
「3人でしたいんだったら、私とは絶対止めてよね。そんなことしたくないんだから。私、これでも真面目なタイプなの。」
彼女はそう言うと、携帯をものすごい勢いで手に掴み、ずたずたと足音を鳴らしながら部屋から出て行った。
その足跡はもう可愛い女子のかけらもなく、むしろたくましくも思えた。
「お前と3人とか…ないわ…」
「聞こえてるんだからね!」
お前も地獄耳かよ、その情報は知らなかったわ。だから聞こえてたのか、恭介発信の物音が。
さあてと、これからどうするもんか。恭介は隣の部屋で今の一部始終を聞いていたわけで、俺は完全にフラれた感じなわけで。
まあ、元々好きじゃないんだし、告白されてフラれるという何とも言えない結末を俺は迎えたわけだ。
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