第1章

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幼馴染みが書いた文章を盗み見たことも白状しなければならないが。 誘惑に勝てる者がいるだろうか。 いや、 いるまい。 使い方を間違えている。 十三月が家の窓から見える時分に、 携帯端末の呼び出し音が鳴った。 「起きてるか?」「起きてるよ」 自室の部屋の窓の隣に明かりの灯る部屋の窓がある。 子どもの頃、 幼馴染みは夜更けによく窓から窓へ、 こちらにやって来た。 今は互いに顔を見ることなく、 延々と他愛のない馬鹿な話をするばかりだ。
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