記憶

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その後数週間、定期的に黒炎会のページをチェックしたが特に目立った更新はされなかった。 スレッドも全て確認をしていったが、取り立てて盛り上がっているものはない。 一応、黒炎会についても検索をかけてみた。 すると、一件だけ気になるものがヒットする。 「自殺サイト黒炎会について…?」 それが書かれていたのは、個人のブログのようだ。 ”黒炎会には共通する者たちが集められる。 だが、その共通点を知った時にはもう戻れない。 本当に死ぬ覚悟が無い者は行ってはならない。 そこは狩場。 狩る者と狩られる者の舞台。 演じろ。演じ切れ。” 「なんだこれは?」 誰が書いたものなのかは分からない。 「死ぬ覚悟だ~?」 自然と眉間にシワが寄る。 そんなものあるわけ無い。 「どうせ、誰かが冷やかしで書いたんだろ?」 鼻で笑ってみるも、独り言が増えるのはビビっている証拠だ。 俺はそのブログをブックマークし、念のためスクリーンショットしておいた。 黒炎会に関する情報や、掲載用の写真などはすでにまとめている。 あとは当日の取材データがあれば充分だ。 ”ブーブーブー ブーブーブー…” 何処かで携帯のバイブが鳴る。 「あ!?どこだ!!」 散乱する物を探り、携帯を拾った。 知らない番号が画面に表示されている。 「もしもし?」 「久しぶり。結衣です。」 「えっ…あ、どうも。」 そう言えば連絡先の登録忘れてたな。 「ちょっと、会えない?」 「今日?大丈夫だよ。」 結衣と話しておきたい事も出来たしな。 「じゃあ、13時にあのコンビニの前で待ってます。」 「はいよ。あとでね。」 俺は結衣の連絡先を忘れないうちに登録をした。
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