第1章

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 1章  黒と赤の6月下旬  (黒と赤のクロス) キーンコーン カーンコーンと 学校のとある日常 放課後のよくある風景 その中で恋したい恋されたいと 願う生徒達。 勉強一途で、誰にも 頼らずやっていこうという生徒 その他もろもろの 男子 女子 生徒の中 黒田洋と赤川洋子の 日常が始まった。 もう少しで、7月になる初夏 こぼれ日の下に黒田洋はいた。 「俺はこれからどうなるんだろう」と 独り言を、言っては なんか年をとった年寄りみたいだなと 思って初夏の夕日の 太陽の下に、出ていった。 「あ~あ このまま勉強づけの毎日かー。やだなー。」 「もう少しで、夏休みじゃん。」 「そっかー そうしたらいっぱい 遊べるじゃん。やったー」 そんな男子と女子生徒の 声が聞こえてきて 「くっそ ムカつくなー」と 黒田洋は、相手に聞こえないように ひとりこぼした。 でもこれから先、女友達なんて 作ろうにもどう接していいか ワカラナクなった俺には 関係ないことか。 まあ 仕方あるまい。 どうせろくに 女子とは口も利けないからな。 そんなことを思いつつ帰ろうとした 黒田洋は (でもなんか友達じゃないのに 妙に引っ掛かる女子が いるんだけどな。) (確か、赤川とか言ったっけ。 おかしいな。こんなことこの俺が 思うなんて。) まあいいと思って、歩き出した時 遠くできれいな、澄んだ歌が 聞こえてきた。 あの声は、まさかと思った時 相手の女子も、こっちに気付いて おたがいドキッとしていた。 「あっ あっ く 黒田くん 帰り道こっちなんだ。びっくり しちゃった。」 と赤川こと、赤川洋子は どうしていいか、わからずに とっさに思ったことを言った。 赤川洋子は相手の目を見つめて 何か、まずいこと言ってないか 内心びくびくしながら 相手の反応を、待った。 黒田洋はとっさに 「えっ 俺はそうだけど…」 それ以上、先の返答に詰まってしまった。 黒田洋は、心の中で (まさか向こうから声をかけてくるなんて) (まさかとしか思ってなくて) それから先の言葉に、困ってしまった。
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