第1話

第2章 秘密

「マイクはこれでよしっ」ノートパソコンにマイクをセットし、私は原稿を読み始める。

今日は時代小説なので、少し落ち着いた声色を意識する。

私の母は私が5才の時に父と死別した。
それから、女手一つで私を育ててきた。
保険の外交員をしている母はそれなりの営業成績を上げていたが、自分の小遣い位は自分で稼ごうと思い、叔母の進めもあり、叔母の仕事の手伝いをしていた。