ハプニングは突然に #2

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どれくらい経っただろうか 少し遠くでドアが開く音が聞こえた。 間を置いて こちらに目を向けた彼が窓ガラスに映り込む。 だけど私と同じガウン姿に、 それを着るしかないのに 不思議な違和感を覚えて思わず苦笑した。 こちらへと近付く足音を聞きながら 目を落として手の中のグラスを傾ける。 「――――ごめんなさい、  美味しそうだったから…つい開けちゃって」 チラリと隣に並んだ彼を見上げると 伸びてきた手がグラスを抜き取った。 視界に映る彼の喉が、大きく動く 「…それ、とても美味しかった  私の好きな香りや味だった」 そう言いつつ おもむろに窓の外に目を移した。 と、ガラスに映っていた彼がゆっくりと離れて 空になったグラスをローチェストに置く。 そのままベッドに腰を落とすと、 ガラス越しに私たちの視線が絡んだ。
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