心の奥、見えない気持ち #2

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運転手に告げた行先は田園調布 そんな所に何があるのと疑問が渦巻いて、 相変わらず思考が読めない彼に 波打つ鼓動が音を立て始めた。 (………ほんと、判らないわ…) そこに何があるのかも、 山梨さんと一夜を過ごしていた筈の私を 横から ”買った” ことも あなたが最後に向けた目はとても冷たくて、 投げた言葉だってとても辛辣だった。 それなのに ”―――――真白 ” 認めたくないけれど あの時私を助けたのだって…何故だったの? 「…本当、どうして…」 判らない程のため息をついた時、 隣から大きく息がつかれたのが聞こえた。 何となく隣を盗み見ると 肘をついてこちらを見ていた彼と視線が交わる。
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