心の奥、見えない気持ち #2

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じっと睨むように見つめているのに その唇はいつまで経っても開く事はなくて、 (――――まさか答えないつもり…?   ならどうして訊ねるのよ ) 溜まっていたものをひとつ口にすれば、 今まで抱えていたものが解け出して止まらない 「私をこうして連れて来た理由だって判らないわ    ――だいたい、  一度も連絡してこないし  あなたの言う ”単純な興味” だって  尽きたんじゃないの?」 視界の端に映る景色は いつの間にか住宅街に変わって 一気にまくし立てた私は 肩で大きく息をついた。 そんな私を横目に、彼は口元を僅かに上げる。 その目やその仕草が 私の苛々を加速させて、 一方通行の会話にならない会話に 我慢ならなくなってきた時、 「この先で」 彼はそう運転手に告げた。
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