心の奥、見えない気持ち #2

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階段を上がった先で一旦足を止めた彼は、 二つ目のドアをあけて私を中へと引き込んだ。 薄いカーテン越しの 外からの明かりだけが届く、暗い書斎 バタン と音が聞こえたと同時に 明かりが点いて、一瞬目が瞬たいた。 視界がはっきりとすると 「…なんで私を、こんな所に?」 深い息を吐き出しながら 思い切り眉根を寄せる。 彼はそれには答える代わりに 奥にあるドアを引いて 「こっち」と、私に目を向けた。 仕方なしにゆっくりと中を覗けば そこはベッドやテレビ、クローゼットがある 『この人の部屋』 私を見下ろすその目を訝し気に見上げた時、 「廊下に出なければ自由にしてていい  だからここで、朝まで過ごして」
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