第1話 ジェイレンジャー設立

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前回のあらすじ 東京で怪人が暴れ、警察の対処能力を越えた破壊力に自衛隊が出動した。しかし事態は好転せず、在日米軍の特殊部隊によって始末された。この事件の批判を浴びた総理大臣は辞任した。 福岡県福岡市南区、大きい道路から少し逸れた閑静な住宅街。ここに拝愛会と呼ばれる指定暴力団の事務所があった。一見すれば4階の小さな法律事務所に見えるが、立派なヤクザの事務所である。 その中ではパッと見イケてる感じのサラリーマン風の男10人程が山程に積まれた札束を数えていた。その周りにもチンピラの様な男20人が直立している。 「奴は随分と派手にやったようだな」 「まさか俺達の依頼で東京が壊滅してあの国から山程金が貰えるなんて驚きだな、がはははは!」 そんな中、ピンポーンと玄関のチャイムが鳴る。一瞬、皆が警察のガサ入れかと感じたのか話が止まる。 「すみませーん、ピザホワイトです!」 どうやらピザの配達のようだ、だが誰しも宅配を頼んだ覚えはない。 「おいスケちゃん、間違い野郎を追い返してこい。」 「あぃ!」 アロハシャツを着たどうにもチンピラ風の男が玄関に向かい、外を見ようとドアスコープを覗く。 その時だった。 ドン・ドンという音が数回鳴り、アロハシャツのチンピラが倒れる。 「鉄砲玉だ!」 ヤクザが驚いて臨戦態勢を取る前にドアが吹き飛び、延長上にいた男が血を吹きながら断末魔のダンスを踊る。 同時にタタタンという歯切れの良い音。短機関銃による銃撃だ。 即座に防弾チョッキとMP7サブマシンガンで完全武装した軍人数人が突入してくる。余りの出来事に成す術もなく倒されてゆくヤクザ達。
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