怜奈と私

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「ちょ、あなた  勝手にこんな所に来たら駄目でしょう」 明らかに動揺した長濱さんが仲裁に入るけれど、 それを無視したその子は 「この先にあるスタバで待ってます  じゃ、後で 」 そう短く言い残すとくるりと踵を返した。 「な、なんですか 今の子…!」 唖然として自動ドアを出る後ろ姿を見送りつつも、 長濱さんはふと首を傾げて、 「…そう言えば私、  今の子をどこかで見たような気が…」 (―――――――――――――) それは一度、あの人と一緒に居たところを見た時だ だけど私は曖昧に笑って 首を傾げたままの長濱さんを促した。
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