渋い現実

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「久々に飲みたかった」 「残念やったなー  美味かったな なぁアヤちゃん?」 向けられたのはこれ見よがしな笑顔 私は「はい」と微笑み返して ボトルを眺める彼の前に水割りのグラスを置いた。 お店が終わる時間になると、 私はちらほらと残っていたお客を見送って、 「すみません、すぐに用意して来ますね」 山梨さんにそう告げて一旦控室に戻った。 着替えを済ませて「お先です」と声を掛けた時、 「―――お疲れ様です  彩さん、プレゼントは…」 「……あ、」 気が急いていて忘れていたけど、 貰ったもの全部を預けている。
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