渋い現実

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少し前に食堂で話していた会話を思い出す。 更に検索してみても、 アナリストの予想も業績を下方修正していた。 私には関係がないと思うのに、何となく鼓動が逸る。 と、その時脇にあったスマホが震えて ビクリと肩が跳ねた。 (あ、さっきの返事か…) 思わず胸を押さえて画面に目を落とすと、 思った通り富士川さんからのメールだった。 『 分かった、  それじゃ金曜日の7時に、あのパブで 』 簡潔な文章からカレンダーへと目を移す。 季節は秋を迎え、 最近では朝晩は少し冷えるくらいになっていた。
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