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「―――じゃ仕切り直し!
アヤちゃん誕生日おめでとー」
「 ありがとうございます 」
山梨さんが選んだのは
何度かお客と来たことがある、少し賑やかなバー
この時間は私たちのような人ばかりで
そこそこ賑わっていた。
他愛のない話を重ねて一息ついた時、
赤ワインを片手に
「そうや」と彼を見た山梨さんは、
「なぁ 朔、
そういやお前んとこの会社って今ヤバいん?」
「――――――――――――」
グラスへと伸ばした手が
咄嗟に止まる。
(山梨さん……)
正面切っては聞けない話題なのに、
この直球さ
なんというか… 本当に凄い
ちらりと彼の顔を窺うけれど
いつもと変わらない表情に少しほっとする。
「やばいって…
まぁやばいかと聞かれたら
違うとは言えないけど」
「やろーなぁ
テレビめっちゃ騒いでるやん」
ぐい とワインを飲み干して
「まぁけど」と彼を横目に続ける。
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