渋い現実

最後に彼と会ってからどれくらい経っただろう

あれからやっぱり連絡はなくて、
私もそれきり連絡をしなかった。

未だ私の中に居座ってはいるけれど
もう忘れた方がいいと、頭では思ってるから

脇に置いたスマホがまた短く震える。

メールの差出人の名前に、
数日前にメールが届いていたのを思い出した。

『 ちょっと、いつまで引きこもってるの
　次の女子会は強制参加だから

　もう真理が店３人で予約してるから来てよね 』

「…なにそれ、」

小さな苦笑いが漏れる。

合コンしろというメールを９回断ったら

１０回目は女子会に強制参加らしい

私は「分かった」と短く指を鳴らすと
スマホをテーブルに放った。