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「――――渡瀬様ですね
お待ちしておりました ご案内します」
先週帰って来た日本
持ち上がった業務提携の話と、
戻った挨拶を兼ねて訪れたローツの受付で、
営業用の笑顔を向ける女
案内されるままに乗ったエレベーターの中で、
その女は俺の様子を窺いながら話の糸口を探してる。
だけど俺が話があるのはローツの上役で、
この女と話すことなんて何もない
こんな目をする女なんて
大概仕事は腰掛けで、ロクな女じゃない
だから気にも留めなかったし、
どうでもよかった
” ローツの受付の女 ”
初め持った印象は、ただそれだけだった
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