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『お帰り、渡瀬!
皆で飲みに行かないか
お前の帰国祝いに』
ベッドに腰を落としながら
今しがた届いたメールに目を落とす。
差出人は、大学時代の友人
面倒で正月くらいしか日本に帰らなかったけれど
たまに帰国すれば連絡して飲みに行ったりしていた。
「――――――――――――」
この先のスケジュールを思い浮かべる。
(来週末には少し身が空くか…)
その旨を伝えて、俺はそのまま後ろに身を沈めた。
こうして飲みに行くのは嫌いじゃない
大学を卒業して就職した先はさまざまで、
話を聞けるいい機会でもある。
だけど男ばかりだと思っていた飲み会に
女が呼ばれてるなんて、この時は知る由もなかった。
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