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「仕事、少し立て込んでて忙しかっただけ
怜奈も…、
今朝はどうしてじいさんと帰って来なかった?」
「え、どうして知ってるの?」
怜奈は大きく顔を上げてこちらを振り返る。
「昨日…、ここじゃなくそっちに泊まったから」
「…えー、
ならおじいちゃんと帰るんだった…
おじいちゃん、
今日午前中から急に人と会う約束が入ったって
早くホテル出たの
私寝起きだったから別で帰っちゃった」
はぁ、と肩で息をついた怜奈は
そのまま料理に戻る。
俺はその背中を暫く眺めた後、
ゆっくりと壁から身を起こした。
「……着替えて少し横になるから、
出来たら起こして」
寝ていないからか
さっきから軽い頭痛がする。
着替えて横になると、自然と瞼が下がった。
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