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「当たり前でしょ
――――だけど、まぁいいわ
コーヒーくらい飲みたいと思ってたし
我が儘なお坊ちゃまに
私がお付き合いしてあげるわよ」
皮肉を交えつつも同意した真白に、
( へぇ………、)
意外に思いつつ視線を外すと、運転手に行先を告げる。
それから数十分後、
「…どうしてここに?」
ホテルに着いた途端、
真白はさっき以上にうろんな目で俺を見上げた。
「アヤさんを置いて出た
仕切り直しになるかと思って」
申し出た事も突発的だったから、
特に行先が決まっていた訳じゃない。
だからどこでも良かったけれど、
いつまでも根に持たれいるようだし、
それなら記憶を上塗りするのも悪くないかと思っただけだった。
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