想いの先は #2

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体は冷たいのに 内側からの熱が指先を火照らせる。 ブラインド越しに届く月明かりが 白い肌をより一層際立たせて、 俺の意識を漣のように揺らし続けていた。 もっと傍に、と体を近付ければ、 甘い香りが何度も鼻を掠める。 言葉は何もない ただそこにあるのは、 湿った吐息と、色を帯びたふたつの瞳だけ 胸を震わせる感情は 綺麗でも輝いている訳でもないけれど、 探しても見つからなくて 求めても手に入る訳じゃなくて、 気が付けばこうして傍にあるものなんだろう と、そっと髪に何かが触れ、 それを追って頬に温かい温度を感じた。 「……………………」 それが真白の手だと判った時、咄嗟に顔が上がる。
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