第1章

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静岡のとある町。 毎日をただ平凡に暮らす夫婦に幸せが訪れた。 「妊娠、3か月です。おめでとうございます。」 琴美は、期待していたものと異なる医師の話しに困惑していた。 家に帰った琴美は、夕食の準備もせず、夕闇迫る、ボロアパートの畳に座り、虚ろな目で、窓から外を眺めていた。 突然の哲二の声に驚き、正気をとりもどした。 「おかえりなさい。」 いつもの笑顔が無いことに気付いた哲二。 「何か有ったのか?」 この後琴美から聞かされる話など全く予想もせず、ただ心配とばかりに聞いた。
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