第3章 赤坂の夜

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翌朝、徹夜で仕事でしたという顔で家に戻った直斗。 シャワーを浴びた直斗。 「もう少し寝てても良かったのに。」 家内の言葉が聞こえなかったふりして、休日の良き夫であり父であることをアピールするかのように、長男と洗車に向かった。 家の前では、ご近所の方とも笑顔で挨拶。 お手伝いしていることを褒められた長男も嬉しそうに笑っていた。 家内が二男を抱き、洗車する2人を眺めている。 側から見れば何気ない洗車している一家。 しかし、そんな素朴な時間こそが幸せだと、直斗は気づかなかった。
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