第3章 赤坂の夜

14/24
前へ
/74ページ
次へ
直斗は会計を済ませ、交差点付近から、タクシーで赤坂に向かった。 店に入ると、ナナが駆け寄ってきた。 ママから聞いていたのだろう。 「いらっしゃいませ。こちらへ。」 ナナは、俺の鞄ではなく手を取り、個室に向かった。 それを見ていたママは、困った子ねという表情をしていたが、直斗と目が合うと、 「ごゆっくりと。」 意味深な言葉を直斗に向かって囁いた。 当然直斗には聞こえなかったが、口の動きで直斗は理解した。
/74ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加