第3章 赤坂の夜

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不動産屋を出た2人。 直斗が、蕎麦屋に向かって歩き出すと七海が、 「今のアパートは、誰が住んでるの?」 「誰も住んでないよ。」 「じゃあ、何故借りてるの?」 「時々、家に帰りたくないって時に使ってる。俺の隠れ家みたいな所。」 「1度、直斗さんの隠れ家、見てみたいな。」 七海は、直斗の腕を強く掴んで、呼んでもらえる事を少し期待しながら、思いを伝えた。 「期待してる様な部屋じゃ無いよ。ボロアパートだから。ほら、着いたよ。お昼は、ここで良いか?」 直斗は、話しをそらすかの様に歩みを止めた。
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