第66章《直人》

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***** 柚葉と体を重ねる度に思う 柚葉は、どんどん良い女になって来ているって。 スヤスヤ俺の腕枕で眠る柚葉の横顔を見る 幼い子供みたいな寝顔 しっとり汗ばんだ額の髪の毛をよけてやる 「う~ん」と寝返りをうち、俺の脇の下に 丸くなってくっついて来た 柚葉の顔は見れないから、髪の毛を指先に絡め弄った なぁ、柚葉。 明日からの一週間の研修中も、また会わないって 言うつもりなのか? 研修は、ショップの3日間で推薦のあった緑園店となるだろうから。心配事がまたひとつ。 桜井は間違いなく柚葉が気に入っている。 嫌いな女にキスをするような奴ではない。 桜井は、俺が見てもいい男だ。 桜井がどういう行動を起こすか、俺は不安にかられる 俺を見つめる瞳や、可愛い仕草はずっと俺のものであって欲しい。 桜井になびくなよと、柚葉の頭を撫でながら、 俺らしくなくセンチメンタルになった---
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