第17章《柚葉》

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アパートのドアを開けると、車のドアに寄りかかり澤木さんが立ってました。 澤木さんは、Tシャツにベージュのジャケットと デニムのパンツスタイルで、シンプルだけど モデルさん(?)だから、さすがに着こなしが 決まってる。   澤木さんは、アパートの階段を見上げ、一瞬目を細めて微笑んでくれました。 階段を降りて澤木さんの元に向かい 「お待たせしました」 「待ってないよ。... どこ、ぶつけた?」 「・・・!?」 「ん?、ここか!?」と私の前髪をかきあげて のぞきこむように。おでこを見ました。 あまりにもスマートな行動で 「あっ、そうでした!」 と、言ったあと、 急に恥ずかしさが込み上げて... 「赤いぞ」 「えっ!!」 私の顔赤い!? 頬を両手で隠したら... 「フッ、デコだよ!」 「。。。」 澤木さんは、数メートル先にある自動販売機まで 行き、缶コーヒーを買って 「ほら、冷やせ。」 と、私のおでこにあててくれました。 「ヒャ!冷たい!!」 歩道の段差があるのを知らず 身体が後ろに傾いてバランスを崩し あっ、、倒れる---
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