第20章《澤木》

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その時--- 話に耳を傾けていたから、背中越し の柚葉の寂しげな表情に気づく はずなんてなかった。。。 「じゃあ、どうしろって言うんだよ!?」 「だから、月曜の面接で秘書を 補充して欲しいよ。」 「ああ、わかった。考えておくよ。」 電話を終えて、振り替えるとベットに 柚葉はいなく洗面所にいるようだ 少しして、 「洗面所、借りました。」 と、出てきた。 化粧でも直しているのかと思って いたから、まさか泣いてたなんて 思いもしなかったよ。 姉貴の電話のせいで、俺はタイミング を完璧逃した 俺は柚葉に向かって 「そろそろ帰るか」と声をかけた 「はい。澤木さん。 あの、私... お腹空きました。」 今思えば、無理して明るくして たんだろ? 「美味いもの、食べて帰ろう。」 と、俺は柚葉の頭をなでた。
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