第1章

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「有坂」そう表札に書いてある。 何かあったんじゃ。 心配になった。 3日も休むなんて。 ピンポーン とチャイムを鳴らす。 ガチャという音がして家の前で待っていると、中から有坂さんが出てきた。 思っていたより元気そうだ。 「江崎さんどうしたの?」 「3日も休んでいたから気になって来てみたの」 「ごめんね。心配かけて」 家の中に上がらせてもらうと、人が横になって寝ていた。 「実は叔母さんが病気になってずっと看病してたんだ」 「そうだったんだ。大変だったね」 「あら、お友達来ていたの。いらっしゃい。ごめんなさいね、こんな格好で」 叔母さんが私に気づいて、挨拶してくれた。 とても顔色が悪かった。 時折、咳き込んでとても苦しそう。 「叔母さん、具合どうなの?」 少し離れた場所で聞いてみた。 「風邪をこじらせたみたい。安静にしていれば治るって」 それから私は毎日お見舞いに行った。 「来てくれてとても助かる」って叔母さんも言ってくれた。
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