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何日ぶりだろう。
何日…?
違う。何日どころか何週間も帰ってない。
「まどか、ちょっと…」
父がいきなり話しかけてくる。
「何?」
ぶっきらぼうに答えた。
「まどか、前から話そうと思ってたことなんだがな…知っているだろうけど、お前の本当の母親はお前を産んで死んでしまった。圭子(今の母親)が再婚相手なのも知っているよな。
その前のが本当の母親っていう訳じゃないんだ」
な、何言ってんの…?
意味がわからない。
「じゃあ、どういうこと?」
「お前を産んだ母親とは結婚していなかったんだ」
「分かりやすく言ってよ」
「わかった。つまりだな、愛人だったんだ」
「正式な娘じゃないってこと…」
「すまなかった」
なんて勝手な人なの。
しかも、そんな大事なことずっと黙っているなんて!
許せない!
その後、父とは口をきかなかった。
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