遠回りの果てに…

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雨の日。 傘をさして下校するあたしの所にずぶ濡れでやってきて、傘の中に入って来た。 「傘ないから途中まで入れて♪」 と、無邪気な笑顔を見せながら。 放課後。 「部活終わるまで玄関で待ってて!」 哲平にそう言われたあたしは、理由を問うことなく頷き、玄関で一人待っていた。 何時間待っただろう。 「わりぃ、まだまだ終わらないから帰ってて!」 正直ムカッとした。 けど、 「頑張ってね!」 と言い残し、先に帰ったことが何度もあった。
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