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幼い頃は夢中になっていた。
きっと女の子なら誰でもそうだと思う。
カボチャの馬車で行く舞踏会。
王子様との出会い。
｢そして二人はいつまでも幸せに暮らしました。めでたしめでたし｣
キスで終わるハッピーエンドの物語。
けれど大人になって直面した現実は。
ボロボロなカボチャの馬車に。
他のお姫様と既に幸せになっていた王子様。
諦めなければいけないのに、諦められない。
自分だけがどんどん汚れていくように思えて。
自暴自棄になった私の前に颯爽と現れたのは。
女たらしで悪名高い黒騎士でした―
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