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少し話があると言った彼女の言葉に従って、私たちはお店の近くにあるファーストフード店に入った。
「お話って?」
なるべく素っ気なくならないようにそう尋ねながら、ジュースを啜った。
「あ、はい。
私、ずっとカフェで働くのが夢だったんです。
それでここのアルバイトを始めたんですけれど、イメージと全然違ってて…
上手く言えないんですけれど…続けていく自信が無くて。」
そこまで言うと加奈ちゃんは深いため息を吐いた。
「私、楠野さんに憧れていたんです。
いつも笑顔で接客をしていて、頼りになって…
今日も私が悪いのに店長から庇ってくれて、こうやって話も聞いてくれて…
優しくて、頼りになる先輩だなって思って甘えちゃっていたんですね。
もっと怒って良いはずなのに、いつも諭すように教えてくれて。
すごく憧れているんですけれど、同時にどうしようもなく嫉妬もしているんです。」
そう言って彼女はこちらを見た。
私は驚きのあまり、言葉を返すことが出来ずにただただ話を聞いていた。
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