第2章

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「わかった。」 辛うじて言えた一言は、肯定とも否定とも取れるその言葉だけだった。 彼女は怪訝な顔をしていたけれど、そんなことを気にする余裕もなく私たちはそれぞれ帰路についた。 その夜、私は久しぶりに泣いた。 今まで頑張ってきたことは無駄だったのかとか 一生懸命やってきたことは間違いだったのかとか どうして私がこんな風に言われないといけないのかとか そんな悲しみや苦しみや悔しさがグルグルと回って ただ気持ちが悪くて 泣きながら、何度も吐いてしまった。
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