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街のすべての音…。
風の音も、虫の声も、ブランコが揺れる音も、雑草が擦れ合う音も、二人が吸ったり吐いたりする呼吸の音も。
すべてがひとつになった気がした。
「きっと……」
晴野さんがつぶやき、俺は彼女の方を向く。
「どんなにすごい画家でも、これ以上きれいな空は描けないんだろな。」
「えっ…」
彼女の言葉に驚き思わず声が出た。
その声に反応した晴野さんも振り向き、俺と目が合った。
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