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止まった針を巻き戻し
貴方の笑顔を探しに行けば
私はもう怖くはないから
だからお願い、私を忘れて?
全てが完全停止修復不可能
熱を失った身体は固い氷
そして溶けていく君の手に
僕はもう二度と触れられない
貴方のことは大好きよ
だから私は貴方を忘れない
だけど、残された人の気持ち
私には痛いほどわかるから
君の居ない現実は受け入れられず
君の足跡ばかり探しているのに
どうやって忘れろと言うのだろう?
やっぱり僕も君のそばに行きたいよ
お願い、気持ちをわかって欲しい
太陽照らす地面は炎をあげて急上昇
真っ赤な炎には月の癒しは効かず
裸足で地面の上をずっと歩きながら
炎に巻かれ君の元へ行こうとした
だって君だけが唯一僕にとっての...
うん、だから私を忘れて欲しかったの
私はもう貴方のそばには居られないから
本当はね、ずっと覚えていて欲しいよ?
だけどきっとね、それは私の我儘だから
寂しいよ、僕はずっとそばに居たいのに
そしてもう一度、君と手を繋ぎたいのに
そう言うと何かが僕の頭に当たり始めた
見上げて目にしたのは無数の氷の結晶
固くて冷たいそれは僕の炎を消し去り
熱くなった身体を優しく冷やしてくれた
私が残してあげられる最後のプレゼント
それは貴方と過ごした大切な思い出
寂しくなったらこの結晶を砕いてね?
そしたら私はいつでも貴方の元に行くよ
だからお願い、貴方はここで生きて
僕は無数の氷の結晶を拾い集めて
大きな白い瓶の中へ優しく入れた
そして初めて君の居ない現実を
受け入れて一度だけ、大声で泣いた
止まった針を巻き戻し
君の笑顔を探しに行けば
僕はもう怖くはないから
だから僕は、ここで生きる
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