第1話 それは幼なじみの恋の行方

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     1 世の中にはごくたまに人ならざるものが視える人がいる。 私も、その〝ごくたまに〟に当てはまるうちのひとりだ。 視えるものは幽霊。 いわゆる霊視や霊感というもの。 とはいえ、幽霊といってもピンキリで薄っすら透けているのもいれば、はっきりとした人と変わらないもの。 さらには意思がはっきりとあって喋るものまで本当にさまざまな種類の幽霊がいる。 だけど、なぜ視え方に違いがあるのかまでは私にもわからない。 でも自分なりに未練が強いとか、きっとそんな理由だろうと勝手に結論づけている。 そして、今。 私はその視える幽霊のせいで盛大に困っていた。
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